第4章 現代女性の悩み ⑥ 女性のセックスレス 080P
S男さんの夢見ていた、「毎日、美しい犀川一帯と卯辰山から医王山に続く、見事な山並みを眺められるなんて、最高にリッチだ」とする双方の思惑が一致し、マンション購入計画はとんとん拍子に進んだ。
D子さんは、実力主義の外資系の会社に勤め、既に部門を仕切るバリバリのキャリアウーマンである。
その仕事は激務で、毎朝八時前には出社し、帰宅は午前様も度々。
一方、S男さんお堅い半公共的な団体職員で、毎日が定時出・退勤のようなもの。それだけでも、男として不満であるが、どうしても耐えられないのが、ずばりセックスを「全然させてくれない」というのである。
理由は、いつも仕事が忙しいからと……。
思い余って、愛人でもできたかと、探偵社に調査を依頼したが、しかし、その結果は特定の男性が浮かんでこない。
せいぜいが複数の仲間と、食事やスナックに飲みにいく程度である。
土日曜も、仕事優先に出社することがあるという、こんな生活だから家に帰るとぐたっーとして、何もやる気が起きないらしい。
たまの休みは家でごろ寝か、マッサージや工ステに出かけてしまう。
まるで、高度成長期の「働き盛りの男」のような生活である。かといって、積極的に離婚も望
続く・・・
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