第4章 現代女性の悩み ④ セックスは究極の愛か 074P
ーティーで妻子のある、不動産関連業のW男(40歳)と知り合った。バブル時代の華やかなりしころである。
W男は、シコタマ儲(もう)けていたのであろう、妻子と離婚するから一緒になってくれと、矢継ぎ早に、プレゼント攻勢をかけてきた。
贈られるものは、スポーツカータイプの外車までというから、半端な品々ではない。やがて、二人の愛の巣にと、今のマンションまで買ってくれた。
しかし、相手の奥さんも黙っていない。
何度も押しかけてきて、一人の男をめぐっての嫉妬と増悪の壮絶な闘いを展開したが、結局奥さんのほうが自殺未遂までやらかして、そんな男に見切りをつけるように、実家に帰ったという。
「ところで、あなたの実印はどのように管理していたの?」
「それがよく分からないんです。言われるままに従っていたから」
などと、これを無知というべきか、惚れた女の妄信というべきか、なんともなさけない答えである。
「いずれ、この物件は差し押さえになって、競売にかかり、人手に渡るでしようが、それだけで済めばいいんですけどね。外に借金もあって、連帯保証人にされている可能性だって大いにある、いやそう思ったほうが
続く・・・
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