第2章 石川の女性 ③ 金沢の特性 028P
女性としての内なる美しさを磨くのである。
やはり、それを熱心にやった女性は、そうでないものとにはっきりと差があって、一つひとつの動作に気品があるというのであろうか、対話や笑顔に女性ならではの美しさが漂っているものだ。
例えば、笑顔で心の優しさを、目配りで思いやりを、それを自然なしぐさで伝えるとか……。
ところが、最近はまるで嫁入りのライセンスでも身につけるように、錯覚しているものが多くなった。
茶道は裏千家、華道は草月、踊りは藤間、三味は津軽などと、自慢げに並べたてるが、よく聞いてみると、一カ月に一回の文化サークルであったりして、それよりも痩身(そうしん)サロンや美容エステのほうにエネルギッシュである。
それでも、本人らはけっこう合理的に考えているらしい。
どうせ結婚すれば、お茶ならウーロン茶、生け花よりパネル、踊りならディスコ、三味線よりロックバンドと割り切って……。
続く・・・