第2章 石川の女性 ① 地域性と県名 020P
いたのかしれない。が、昔の田舎じゃあるまいし、寺の住職さんに、山や田の上や下に住むから、ああだとかこうだとか、適当に名字をつけてもらったようなもので、ずいぶん見下げられたようだ。
「お隣の『富』とか「福」に見劣りしないように……」と、押して駄目なら引いて見ろ式で、いろいろ攻勢をかけることができなかったのだろうか。
そんな中にも、加賀藩土の島田一郎ら、若手の気骨のあるものがいて、明治の重鎮大久保利通公を暗殺するという、すごい自爆テロを企てたものだから、かえって薩長連合の報復を恐れて、みんな口にチャックをしてしまったようだ。
その結果、「人間は話さなければ、やがてボケが始まる」のとおりで、今は健忘症にかかったみたいに、ほとんどの県民が違和感なく過ごしている。
「利家とまつ」が、テレビ画面を通じて全国の目に触れるという絶好のチャンスである。この際、いつまでたっても、日和見的で忍従の県民性といわれない
続く・・・