書籍紹介

まえがき 002P

どうにもならなくなって投げ出す結果となるのである。

その解決には、事実関係を正しく把握し原因を究明するための情報が必要であるが、しかし、せっかくの情報も分析力と消化力が弱ければ、かえって火に抽を注ぐことにもなりかねず、とんでもない不幸に陥れる危険性がある。

というのも、どんな正確な情報でも信用されず無視されれば、不正確な情報を信じるのと同じような結果を招くという、それを扱う人間の方にも問題があるからである。

いずれにしても、こうしたトラブルは、最終的に社会常識の線で落ち着くのであるが、ところが、何しろ時流のスピードが速く、さあーっと生まれて、泡のように消え、その過程で古いものは次々と崩壊していく。同時に物忘れも早い時代であるため、絶対的な善悪の基準やモラルが失われて、かえってその答えが見いだせないという混沌とした時代である。しかしながら、誰かがなさねば、あるいは言わなければならないのである。

続く・・・

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