書籍紹介

第7章 女の目から見た男たち ③ 男の使命感 162P

つまり、闘いと生存とは不可分であり、闘うということを忘れたものは必ず滅び、いざとなれば相手を打ち負かす者だけが生き残る、それが現実というものであるのだ。

そのことは、子供の世界でも、大人の社会や国際間だって、すこし歴史を学べば、人類の文明には、そのかなりの部分を戦うことによってつくってきたものであることが分かるというもので、それによって、人類は集団行動や統制を身につけてきたのである。例えば、人を組織し、その組織を運営することをおぼえ、産業や、技術や、学問を発達させてきたことも、そして勇気、節度、献身や名誉といった基本的な道徳を生んだきた。

もし、いっさい戦いというものがなかったら、おそらく人類は米を作ることも、鉄を持つにもいたっていなかったであろう。

ところが、戦争に負けた日本人は、それまでの生き方を否定されて、どのように生きたらいいのかわからなくなってしまっている。

自信を無くし、何を規範として生きたらいいのかわからないまま、子供の教育にも確信が持てなくなってしまった。

そんな混乱のなかで育てられた世代が、現在の世相に混乱を

続く・・・

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