第1章 北陸の女性 ③ 自然が育んだ女性像 013P
と、私のような世代は半世紀前の「空襲警報」を連想してしまう。流れてくるどす黒い雨雲が戦闘機であり、ピカッとイナズマを発したと思うと鋭い音を立てて機銃掃射の弾丸アラレ、思わず年がいもなくキャーなんて発することもしばしばである。
その翌朝は、川端康成でないが「暗いトンネルを過ぎて、(朝起きて)見ると辺り一面が雪国だった」と想像するだけで、「もう嫌だ」意気消沈してしまう。
北陸人は一般に忍耐強く、粘り強さがあるといわれるが、半面、閉じこもりがちの、ミゾレか梅雨のようなグジグジした性格は、そうした自然環境が大きく影響しているという。
思い起こせば、私の子供のころは、周り全体が貧しく家も大きくなかったし、暖房も乏しかった。
どこの親も、「ウッサイ(煩い)、家の中にばっかりおらんと、どっかで遊んでこい」と子供を叱
続く・・・
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