第2章 石川の女性 ① 地域性と県名 018P
自分の生活範囲をしっかり守り、「細く、長く」生きようとする県民性のように、石川県の地形は、本州のほぼ中央裏側に位置し、南北に198.5キロメートルと細長い。西側は日本一長い砂丘地のある日本海、そして東側には白山連峰から医王山、宝達山と続く山麓が、富山・福井・岐阜の三県を屏風(びょうぶ)のように遮り、それが「攻めに弱く、守りに強い」という人間性を育んできたともいえる。
その細長い地形を南北に縦断する北陸道は、古くから大河の流れのようにして、上流の都文明を越前から加賀に、そして支流となって川下の能登と越中へと流れ込む役目を果たしてきた。
その流れが途中の澱みで、能登・金沢・加賀の土壌に適合しながら、それぞれ独自性のある文化を咲かせてきたのである。
その三区分の線引き説はいろいろあるらしいが、七尾以北を能登、金沢市を中心とした周辺地域、手取川を境にして以南を加賀と呼ぶのが一般的らしい。
ところ
続く・・・
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