第6章 こんな女は問題だ ④ 安易な借金癖 138P
サラ金業者など12社で、実に800万円近い額であるから、おいそれと実家に肩代わりという訳にはいかない。
本来貸し出す方も、相手の借入残高、返済能力、人物像などの興信調査をきちんとしておれば、そんな悲劇が防げるのだが、相手をじかに見ないで契約させる「無人機」まで登場させるものだから、そんなチェックがほとんどなされていないというのが実情である。
しかも、借りた金額が間違いなくデータ化されていくので、その額は紛れもなく膨らんでいく。
それを考えると、この種の悲劇は、質の悪い業者が淘汰(とうた)された代わりに、今度は目の玉が飛び出るような借金額という、新たな問題を起こしているようである。
S子さんは、どの程度まで話していいのか、戸惑いながら「自分でも一年ぐらい前から、どこにどれだけの借金があるのかよくわからないのです。催告の厳しい業者から順に、責められるままに返済していたから……」と答える表情には、相当な深刻さが窺(うかが)われる。
その年齢から、恋にうつつを抜かしていたとばかり言い切れず、思
続く・・・
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