第6章 こんな女は問題だ ① 自己中心にしか見えない 124P
に足を踏み入れた者が、兄貴分にさんざんご馳走にあずかり、小遣いを貰った揚げ句、「この稼業は、やっぱり俺の性格に合わないからやめます」なんてやれば、他の若い者に示しがつかないだろうし、組織としても成り立たないから、もはや理屈でなく、制裁を加えるのと同じで、おおよそ想像がつくというものだ。
そんなことは、学校で教えることでもなく社会の常識というもので、素人が裏の世界をナメてかかると、とんだしっぺ返しを受けるというものである。
ところで、M子さんの相談に対する私の結末であるが、「彼氏に体を張って、助けて貰いなさい。それが駄目なら、警察に正直に話して相談することよ」と、冷たいようだが、彼女を突き放した。
私の場合は、ビジネスであるから仕事を受けようが受けまいが一向に構わないのである。だからケースによっては、損得を度外視してもやるべきときはやらねばならないが、意に合わなければ、毅然(きぜん)とお断りすることも信念としているのだ。
そんなM子さんを見送りながら、なんとも居心地が悪い気分に陥った。
続く・・・
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