書籍紹介

第4章 現代女性の悩み ④ セックスは究極の愛か 075P

正解ですよ!弁護士さんを紹介してあげるから、すぐに相談に行きなさい」

とズバリ言い聞かせたが、こんな場合は、変に楽観的な期待を持たせるアドバイスは禁物である。

ところで、当の相手の男であるが、この類はご多分に洩れずというべきか、倒産してしまって、しかも別の女と行方をくらましたらしい。

その時期と、登記簿謄本に示されている時期が重なっているのをみると、あらかじめ計画的に、べたべた担保をつけて、金を引き出したことが認められる。

K子さんにすれば、そういう救いのないような、愚かな男とくっついたのは若気のいたりだったにしろ、あまりにもつらい後始末が待っていたのだ。

もちろん、男と女の愛は体を重ねることによって、お互いの想いを確認し、より深く愛しめうということもあるが、しかし、それが愛の究極では決してないのである。勝手な男というものは、それは独身にしろ、女房持ちにしろ、自分の都合のいいセックスのハケ口を常に求めて、好きだ、愛しているっていうのは、「したい、やりたい」ってことと同じように考えており、好きな時に抱けて、現実のものとなった瞬間、色恋はさめていくというものである。

続く・・・

  |  

Return to Top ▲Return to Top ▲