第4章 現代女性の悩み ③ 結婚観にズレがある 069P
出すためには、古い殻を破らなければならない」という理屈は理解できるが、しかし、人間である所以(ゆえん)は、それぞれの価値観があり、その精神までを奪うことなどはできない。
それに「血縁」「地縁」を尊重する、これも広い意味での民主主義であり、現実に多かれ少なかれ、人はその仕組みの中で生活しているのである。
B子さん(23歳)は、自立心旺盛(おうせい)で大学生時代から、県外に住む親からの経済的援助らしいものは、ほとんど受けなかったいう。
下の第二人は、一人は大学に在学中であり、もう一人も同じく進学を志しているので、実家の小さな織物工場では、それが大きな経済的負担である。そのことを悟っているB子さんは、自ら決心し、そのとおり実行してきた親孝行者である。
B子さんには、学生時代から愛を温めてきた先輩のY男(25歳)がおり、教師という安定した職に就いている。
そろそろ、お互いに結婚しようと合意のうえで、Y男が両親に紹介した。
ところが、けんもほろろというべきか、真っ向から反対されたのである。
理由を突き詰めれば、「この家にはふさわしくない嫁だ」というのであるが、それを実証するため、B子さん
続く・・・
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