第2章 石川の女性 ① 地域性と県名 019P
で、「石川」という県名の由来である。
名字とか姓は、その家柄や誇りを表す社会生活の根源部分であるが、人から尋ねられるても、うまく説明できないというのが、実にはがゆいものである。
つくづく、由緒のある「加賀県」や「金沢県」にすれば説得力があるし、スマートで響きもよく、何よりも、郷土に誇りと愛着をもった県民性がもっと育まれたものをと、残念がるのは私だけではあるまい。
特に女というものは、幾つになっても美しくあやかりたいと願望してやまず、しつこく根にもつものである。
例えば、親から変な名前をつけられたと、恥ずかしそうに下を向く娘までの時代を過ぎると、年とともに感情が高ぶり、やがてドロドロした恨みに変わるというやつである。
命名が明治五年で、県庁が金沢から手取川河口の美川町に一年ばかり移った時につけられ、その名付け親が中央から派遣されてきた薩摩出身の知事であるという。
なるほど石ころの多い川を見て閃
続く・・・