北國新聞「百人百職」に掲載されました
普通の夫婦でも、奥さんのほうが詮索するのがうまいでしょ。
先天的な女の勘ね。それが私にとって一番の武器。調査対象の男性の次の行動が読めるんです。若い調査員にどうしてって聞かれるけど、長年の経験としか言いようがないわね。
相談に乗ってると、なんとかしてお客さんを助けてあげたいっていう気持ちになってね。昔、夫の浮気で奥さんが家を飛び出した時、自宅に一週間止めてあげたこともあった。親戚にも居場所を教えずにいたら、夫はさすがにこりごりって感じやったわ。
奥さんと一緒にお礼に来る人もいたしね。でも、今は同じ方法で浮気をやめさせようとしてもだめ浮気が珍しい時代じゃないしね。ドラマのように格好いいもんじゃない。一晩中車の中で過ごすなんてしょっちゅう。息子が幼稚園の時は、車に乗せたまま張り込んだこともあった。聞き込みの時もいろんな手を使います。
[ この道 ]
富山市生まれ。高岡市内の高校を卒業後、製薬会社へ勤務。二年後、結婚し、1964(昭和39年)、北陸初の探偵社「桂木紀子探偵社」を設立。民間調査機関として現在、七人のスタッフを抱える。
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